競輪コラム

ゴールデンキャップ3度獲得のスピードを見せつけた町田太我

2020年5月15日(金)から3日間にわたり広島競輪にて開催される、ルーキーシリーズ2020 若鯉賞争奪戦(F2)。

A級チャレンジ戦のデビューを7月に控えた新人レーサー達が、一足先に同期同士での競走をお披露目する。

初日は、手がかりがほぼ競輪選手養成所での成績しかない中での予想であったため、難しさを感じたファンも少なからずいただろう。

本コラムでは、初日の競走全7レースをダイジェスト形式でまとめている。ぜひ、2日目以降の予想の参考にしてみてほしい。

広島競輪ルーキーシリーズ2020 若鯉賞争奪戦 初日まとめ

6R L級ガールズ予選(第1走)

このレースで人気を集めていたのは、養成所順位5位の下条 未悠(げじょう みゆ)と、同7位で吉田 敏洋(愛知・85期)を師に持つ永禮 美瑠(ながれ みる)だ。

レースのこり1周半、鐘がなってから森内 愛香(もりうち あいか)が7番手から誘導員を切ると、青木 美保(あおき みほ)、永禮の順に続きペースアップ。後方6番手に置かれた下条は赤板ホームから巻き返しを図るも、バックストレッチで勢いが止まり、青木や永禮と並走状態となってしまう。最終ホームでは青木を永禮が差し切れず、3着には下条のまくりを追走していた野崎菜美(のざき なみ)がわずかに下条をかわして入線。下条が敗れ、3連単は25,000円と波乱の決着となった。

7R L級ガールズ予選(第1走)

7Rには養成所順位堂々1位の永塚 祐子(ながつか ゆうこ)が登場し圧倒的人気を集めた。10年間OLとして勤務していた異色の経歴の持ち主だが、養成所ではゴールデンキャップを2度獲得している。他には同8位の杉浦 菜留(すぎうら なる)や同9位の國村 美留莉(くにむら みるり)が上位人気。

レースはのこり1周半から廣木 まこ(ひろき まこ)が先頭で風を切る展開。すかさず永塚や國村もまくりにかかるが、最終バックから内側に廣木、外側に永塚で並走もがきあい状態に。6R同様の展開に永塚、万事休すかと思われたがそこは養成所順位1位の意地。永塚が最終ホームで差し切り、それに乗っていた國村が2着。3着には廣木が残った。

8R 男子A級

ここからは男子A級戦。8Rの人気上位は、S級戦線で活躍中の成清貴之(千葉・73期)を父に持つ養成所順位10位の成清龍之介(なりきよ りゅうのすけ)と、同15位の長谷部 龍一(はせべ りゅういち)。

序盤は山本 勝利(やまもと しょうり)が主導権を握るが、打鐘前から中村 隆生(なかむら りゅうき)が後方からスパート。そのままハイペースで残り1周のホームを通過すると、山本が再度先頭を奪い返し、逃げの体勢。各選手それを追う形になったが、山本の番手にうまくハマったのが戸邉 捺希(とべ なつき)であった。最終バックで長谷部のまくりを引き付けると一気に番手から発進。頭を揺らしながら懸命に逃げると、下馬評を覆し見事1着でゴール。2、3着には人気上位の長谷部と成清が入った。

9R 男子A級

ルーキーシリーズの醍醐味ともいうべきか、このレースでも波乱が起き3連単は29,580円の高配当に。やってのけたのは養成所順位55位の藤田 周磨(ふじた しゅうま)だ。

人気を集めたのは同8位の櫻井 祐太郎(さくらい ゆうたろう)と同16位の坂本 紘規(さかもと ひろみ)。実力が1枚上の櫻井は打鐘に合わせて中団4番手から主導権を奪いにいくも、前で貴志 修己(きし なおき)が突っ張り抵抗。ハイスピードのまま並走状態が続き、思わぬ形で櫻井は体力を使ってしまった。残り1周ホームで最後方から藤田がまくりにかかると、合わせて中団から坂本が発進し、藤田はうまく番手にハマる形に。坂本のスピードがよく、前を飲み込むと後続も振り切り1着ゴール。続いていた藤田と、平昌オリンピック男子モーグル銅メダリストの原 大智(はら だいち)が2、3着。

10R 男子A級

10Rで人気を集めたのは、養成所順位4位の青野 将大(あおの まさひろ)。一度は社会人としての道を選択したが、あきらめきれずに輪界入りを果たした筋金入りの自転車好きだ。

レースは残り2周のホームで後方から内藤 久文(ないとう ひさふみ)が誘導員を切ると、以降入れ替わりなく1周を走りのこり1周。ようやく3番手から石原 颯(いしはら はやて)がまくりにかかると、青野がそれに乗る。石原はあっさり先頭に躍り出ると、最終ホームまでいいペースで飛ばしたが最後は青野に差され、青野1着、石原2着。3着には長屋 秀明(ながや ひであき)が入り、3連単で2番人気の実力上位での決着となった。

11R 男子A級

11Rには養成所順位1位、静岡の大型ルーキー長田 龍拳(おさだ りゅうけん)が登場。S級1班の渡邉 晴智(静岡・73期)を師匠に持つ長田は、養成所の競走訓練で51走中29回の1着をマークするなど実力派折り紙付き。

その長田はレース運びも盤石そのもの。残り1周のホームまでは5番手で前団の様子を伺い、最終バック付近から猛烈なまくり追い込みを披露。あっさりと先頭を走る久田 裕也(ひさだ ゆうや)をかわすと、危なっかしい気配を一切見せずの1着ゴール。長田のまくりに乗った佐々木 和紀(ささき かずき)が2着、久田が前残りして3着でそれぞれ入線し、どの賭け式でも1番人気のカタい決着となった。

12R 男子A級

12Rの人気トップは、なんといっても地元広島期待の大型ルーキー、町田 太我(まちだ たいが)だ。身長180cmを超える長身から繰り出す豪快なスピードで、養成所ではゴールデンキャップを3度獲得した史上初の経歴をもつ。

レース運びもルーキーらしい豪快な走りで見ていて気持ちの良いものだった。打鐘に合わせ主導権を取りに行った鈴木 陸来(すずき りっく)を追走する形で前を伺うと、そのまま鈴木を叩きラスト1周のホームで先頭へ。そのままトップスピードで駆けた町田は、後続の追撃を許さず1周まるまる先頭で走り切りゴール線をトップで通過。驚異のスピードと粘りを見せた。終始町田を追走した鈴木が2着、3着には養成所順位51位の緒方 将樹(おがた まさき)が入った。

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波乱含みのレースが多かったように感じるが、落車もなく無事に初日が終わってなによりだ。
そんな中でも町田 太我が残したインパクトはひときわ大きかったように思える。

ゴールデンキャップ3度獲得のチカラをまざまざと見せつけられたようだ。
明日以降のレースでも大いに期待したい。

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