競輪コラム

KEIRINグランプリ2021 平原康多選手に帝王・山田裕仁氏がインタビュー!

KEIRINグランプリ2021に出場する平原康多選手。帝王・山田裕仁氏がグランプリにかける思いや心境をインタビューしました!

※このインタビューは競輪祭(GI)前に実施したものです


山田:まずは寛仁親王牌(GI)での優勝、おめでとうございます!

平原:ありがとうございます!

山田:レース後に知って驚いたんだけど、特別競輪を勝つのはなんと4年8カ月ぶりだったとのこと。平原くん自身も「もうだいぶ勝ってないなあ」という感じだったの?

平原:前に優勝してからかなり時間が経過していますから、もう二度と勝てないんじゃないかって(笑)。いつもそう感じているというか……GIを勝つというのは、そう甘いものではないと思っていますね。

山田:でも、周りの人はそうは思っていないだろうし。平原くんがこれほど長い間、特別競輪を勝てていないというイメージもなかったと思うんだよね。

平原:それ、レース後にすごく言われたんですよね。

山田:後からニュース記事でそれを知って、私もびっくりしたからね。それだけ久しぶりの優勝となるとうれしくて当然だけど、ゴール前で諸橋愛選手が落車したのもあって、その喜びを爆発させづらかったというか。

平原:まさにそうですね(笑)。親戚が連日応援しに来てくれていたのもあって、それに応えて本当はもっとガッツポーズしていたかったんですけど、やはり諸橋さんの落車があったので失礼だなと思って。それで、控えめにしました。

山田:やっぱりそこは意識するよね。しかも、自分のラインでもあったわけだから。

平原:ハイ。それに弥彦は、諸橋さんのホームバンクでもありますからね。

山田:寛仁親王牌についてもう少し聞きたいんだけど、前検日から「今回はイケそうだ」みたいな手応えを感じていたシリーズだったの?

平原:いや、そういったものはぜんぜんなかったですね。ただ、落車で受けたダメージがだんだんなくなってきて、自分の思うようなレースができるようになってきたなという、そういう感覚はありました。

山田:いや、じつは寛仁親王牌の前検日に取材したスタッフさんから「平原選手は自信に満ちあふれていた気がする」っていう話を聞いて。それで、期するものがあったシリーズなのかなって思ったんだよね。

平原:残念ながら、そういう感覚はまったくありませんでした(笑)。少しずつ調子が上がってきていたのが、そう感じさせた理由なのかもしれませんね。

山田:なるほどねえ。さて、まだちょっと早い時期ではあるんだけど、今年のここまでを軽く振り返ってもらいたいと思います。どんな1年でしたか?

平原:5月の日本選手権競輪(GI)くらいまでは怪我もなく、悪くない感じで走れていたんですが、そこから立て続けに転んでしまって。練習中の落車で左肘を骨折したのが、これはけっこう長引くかもしれない……という感じで。この怪我が、圧倒的にキツかったですね。

山田:そうか、それで岸和田での高松宮記念杯競輪(GI)を欠場したんだったよね。で、その後はどうなんだろう? 怪我が治ってきて、ある程度は練習ができるようになったからといって、「即復活」という感じにはならなかったじゃないですか。

平原:そうなんですよ。ある程度は回復して、復帰戦となった函館のサマーナイトフェスティバル(GII)で、また落車しちゃって。その後もそんなことの繰り返しで、よくなるたびに落車どころか、よくなる前に落車みたいな。プラスがなくて、ずっとマイナスという感じでしたね。

山田:でも、ようやく本調子を取り戻して、寛仁親王牌で優勝したと。実際、もう怪我は完治したと思っていいのか、それともまだ少しダメージが残っているような状態なのか、どっちなんだろう?

平原:怪我は、もう100%に近いくらい治ったという感触ですね。

山田:それはよかった! じゃあ、もう怪我のことは気にせず、練習にも専念できるようになっているんだ。

平原:そうですね。ただ、久留米での熊本記念(GIII)、決勝戦のゴール前で松浦(松浦悠士選手)に寄りかかられたときに、かなり態勢を崩してしまって。なんとか落車だけは堪えたんですが、それで腰を痛めてしまったんですよ。現状、気になるとすればそれくらいですね。

山田:では、現時点での体調はおおむね問題なしということだね。

平原:ハイ、ようやく練習も思うようにできるようになって。自転車も、自分の思い通りに進ませられるようになりました。

山田:ここからグランプリまでは、まだけっこう時間があるよね。何か特別な練習を始めていたりはするんでしょうか?

平原:グランプリに向けて云々というのは、まだぜんぜんなくて。競輪祭が終わってからは、まずは一度まとまった休みをとって、そこから一気にピッチを上げていきたいですね。

山田:グランプリには、今年で9年連続出場。平原くんにとって12回目のグランプリ出場となります。私が何を言いたいか……わかるよね(笑)。

平原:そうですね(苦笑)。

山田:しかも今年は、久しぶりにタイトルも獲って、いざグランプリですよ。平原くんをもってしてもなかなか獲れていないグランプリ。「今年こそは!」と気合いも入るんじゃない?

平原:いやあ……毎年のように言われることなので。だから、それをあまり意識しないようにしていますね。

山田:そうなんだよね。そう簡単に獲れるタイトルではないのに、「今年こそは」とか「今年もか」とか言われて、それがまたプレッシャーになるという。

平原:それもあって、いまは一緒に走る宿口(宿口陽一選手)にでも獲ってもらうか……くらいの気楽な気持ちでいます。

山田:そうそう、宿口くんの名前が出たところで、これを聞いておかないと。親しい後輩で、練習仲間でもある彼が高松宮記念杯競輪を優勝したのを見て、どんな気持ちになったんだろう?

平原:最初はうれしい気持ちよりも、信じられないという気持ちのほうが強かったですね。その次に「すげえな!」って感じになって。それからだんだん喜びに変わってきたような感じです。宿口がすごく努力していたのは、わかっていましたから。

山田:優勝した当人がいまでも「信じられない」って言ってるくらいだから、見ているほうもそう思うよね(笑)。

平原:まあ、そうですね(笑)。

山田:でも、そうやって間近で見てきた選手と一緒にグランプリを走れるというのは、やっぱり喜ばしいことですよ。現時点ではどう? 宿口くんに前を任せようといった気持ちはあるの?

平原:そのあたりは、まだぜんぜん考えてないんですよ。自分が前で走りたい気持ちもあるし、同時に後輩の気持ちを尊重したいという気持ちもあります。まだ時間もあるので、練習での状態なども確認しつつ考えていきたいですね。

山田:それに当然、アレコレ考えるのは競輪祭が終わって出場メンバーが正式に決まってからにしたい……という部分もあるよね。

平原:ハイ、まずは出場する選手の顔ぶれを見たい。だからなおさら、現時点では「宿口に前で頑張ってもらおう」とか、そういったことは考えていないんです。

山田:じつは宿口くんのインタビューを先にやらせてもらっているんだけど、彼は「僕が前で頑張りたい気持ちはあるんだけど、それが平原さんの邪魔になる可能性もあるから怖い」みたいに言ってたよ(笑)。

平原:いやでも、宿口と一緒に練習していて、自信をもって走れるくらい力をつけているのは、よくわかっていますから。そのときのコンディションや状況をみて、話し合えればいいなと思っています。

山田:どう走るかといった具体的な話は、まだ宿口くんとしていないんだよね?

平原:それこそ、グランプリの「グ」の字も出ていないです(笑)。お互いまだ競輪祭があるので、まずはそこで関東から優勝者を出すために、力を合わせて頑張りたい。現時点ではグランプリよりも、競輪祭へ向けての気持ちが強いんですよね。

山田:ちょっと不躾な質問になるかもしれないけど、グランプリで優勝できていないことに対する焦りはないの?

平原:優勝したい、グランプリというタイトルを獲りたいという気持ちが、心の奥底には絶対にあると思うんですよ。でも、それで気負ってしまっては本末転倒ですから。そうならないように、自分の心をコントロールしているような感じですね。たぶんグランプリは獲れないで競輪人生が終わるんだろうな……なんて思っている自分もいます(笑)。

山田:関東の大先輩にも、グランプリを獲っていて不思議ではないのに獲れていない人がいるからね(笑)。では最後に……これをご覧になる方のなかにも平原ファンは多いと思いますから、メッセージや意気込みを聞かせてください。

平原:おかげさまで、寛仁親王牌で優勝することができました。グランプリでも全力で頑張りますので、応援よろしくお願いします!


「KEIRIN GRAND PRIX 2021」公式特設サイトにて出場選手インタビュー公開中

ウィンチケット編集部
WINTICKET(ウィンチケット)のコンテンツ編集チーム。初心者でも0からわかる記事を150本以上執筆した他、グレードレースを中心とした「WINTICKETニュース」、ABEMA 競輪・オートレースチャンネルでの番組の見どころをまとめたレポート記事の執筆を担当。

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