【競輪ダービー直前】「理想の展開は?」帝王・山田裕仁氏がSS選手にインタビュー!
4月30日(金) 第75回「日本選手権競輪(GⅠ)」直前スペシャル番組として「競輪ダービー直前!全-全-前夜祭!」がABEMA独占生配信された
リモートで生出演してくれたのは、5月4日(火・祝)から9日(日)までの6日間、京王閣競輪場で開催される「競輪ダービー」こと、「日本選手権競輪」に参戦する6名のSS選手だ。
・佐藤慎太郎選手(福島・78期)
・和田健太郎選手(千葉・87期)
・守澤太志選手(秋田・96期)
・松浦悠士選手(広島・98期)
・郡司浩平選手(神奈川・99期)
・清水裕友選手(山口・105期)
最も歴史のあるGⅠであり、「GP以上に欲しいタイトル」と言われる競輪No.1決定戦「競輪ダービー」。優勝最有力候補の6名から話を聞き出すのは、「KEIRINグランプリ」2連覇、「競輪祭」2連覇、そして「ダービー」2連覇のレジェンド、帝王・山田裕仁氏である。
今の競輪界トップの選手たちとはいえ、伝説の元選手に質問されたら本音を語らないわけにはいかないだろう。
京王閣は得意?
現在は解説者をしている山田氏が最初に尋ねたのは「京王閣は得意?」という問い。
「○」と答えたのは3名で、残りの3名は「△」だった。
「△」だった3選手のコメントは
(郡司選手)「バンク的には綺麗で走りやすいけど、成績は微妙。結果が付いてこない」
(和田選手)「成績が良いときもあれば悪いときもある」
(清水選手)「あんまり走ったことないんで、わからんすね(笑)。えぇって信じたいです」とおどけ、この3人が「△」であった。
一方、「○」を出した
(佐藤選手)「優勝もしているし、好きですよ」
(守澤選手)「大学のときから使っているんで、嫌いじゃない」
(松浦選手)「4回走ったうちの3回は3着以内に入っているんで」
相性の良さを述べた。
天気は荒れたほうがいい?
そんな選手がいるのかと思いきや、和田選手と清水選手が「○」を挙げた。
(和田選手)「冬の寒いときとか、雨風が強いときのほうが成績はいいですね」
(清水選手)「雨はそうでもないですけど、風は好きですね。分がいい気がします」と語った。
天気が荒れたらこの2名のコメントを思い出していただきたい。
ちなみに守澤選手は「(3月に松阪競輪で行われたGⅡ)『ウィナーズカップ』決勝でやらかしたんで、まったくダメ」と自嘲。大雨の中、前で回る高橋晋也選手から離れてしまい、松浦選手に番手を奪われたレースを受けてのコメントがあった。
『全日本選抜競輪』より調子はいい?
再び、山田氏の質問。「(2月の)『全日本選抜競輪』より調子はいい?」
これはさすがに全員が「○」かと思いきや、和田選手だけまさかの「×」。「落車の影響ですかね、まだ万全とは言えないです。練習は普段通りしていますが……」と言う。
(佐藤選手)「『全日本』はすごく調子が悪かった。あそこが一番下。あれよりはいい」
(松浦選手)「『ウィナーズ』があまり良くなかったんで、それよりはだいぶいいと思います」
(清水選手)「『全日本』から良くなってきてます」。守澤選手「悪かった『全日本』よりはいい」
そして最後に、勝った郡司選手。
「あのときよりもいいですね。『全日本』は地元の川崎だったので堅くなっていました。あれより、いいですね」と。
コンディション絶好調の様子をうかがわせた。
6選手の中で一番優勝に近いのは自分?
次の質問。「6選手の中で一番優勝に近いのは自分だと思うか?」
(松浦選手)「そう思いたいですね。ここに向けてやってきたので近いというよりは、そう思いたい」
「インタビューでも勝ちたいって言い続けていたからね」と山田氏が言ったように、松浦選手はダービーに並々ならぬ思いがある。
他に「○」を挙げたのは守澤選手で、他の4人は全員「×」。
理由は
(佐藤選手)「こっそり目立たないようにいくのが僕のスタイル」
(和田選手)「今の調子じゃ、さすがに自分から優勝というのは言いづらい」
(郡司選手)「体調自体はいいので、自分の中でいけるかなぁとは思うんですけど」
(清水選手)「さっき郡司さんが優勝した『全日本』より調子がいいって言うんで、ビビりました(笑)」
など。
「今、一番調子が良さそうな選手は?」
「今、一番調子が良さそうな選手は?」という質問には、ここにいない選手の名前も挙がった。
(和田選手)「やっぱり郡司ですかね」
(松浦選手)「郡司選手ですね。(4月の)武雄記念の2日目、3日目は強烈だったんで」
(清水選手)「郡司さんもそうですが、やっぱり松浦さんじゃないですか。信じているんで」
(佐藤選手)「この間、郡司に付かせてもらったんだけど、異常だったね(笑)。一番、行きにくいところから行ったんだけど、すごく強かったよ。でも、それに付いていった俺も強いけどね(笑)」
(郡司選手)「そうですね。慎太郎さんじゃないですかね。あれに付いてくるんですから(笑)。あと、千葉の野口さんは強かったですね」
(守澤選手)「野口さんと言おうとしたんですけど……やっぱり、野口さんですね」
4月の西武園記念をすべて1着で完全優勝した野口裕史選手(S1・千葉・111期)。今回のダービーにも出場するので、是非覚えておいていただきたい。
ここで山田氏にしかできない質問が飛び出す。予想紙の記者でもなかなか聞けない、ストレート過ぎる質問がこれだ!
自分が優勝する理想の展開は?
(和田選手)「郡司の前に先行選手がいて、郡司の後ろを回れれば……」
(郡司選手)「今回は深谷さん(深谷知広選手)と松井(松井宏佑選手)がいないので自力でやることが多いと思うんですけど……」「良い位置を取って、自力で勝てればいいですね」
と前回りでの優勝を意気込む。
一方、北日本勢は
(佐藤選手)「番手をすんなり回ってくるというよりは、混戦になってエアポケットが出来たときですね。今の先行選手は強いので……そんなことより守澤が鬼先行すればいいんだよ!」と笑いながら凄む佐藤選手に対し、
(守澤選手)「じゃあ、僕が先行して、慎太郎さんの鬼ブロックで優勝します」とおどける。
そして中国ゴールデンコンビの2人
(松浦選手)「裕友と一緒に上がれたら……」
(清水選手)「ビッグを取っているのは全部、松浦さんの後ろなんですけど、今回は押し切って……」。
そこでMCが「え? 前になるってことですか!?」と聞くと、
(清水選手)「コメントを楽しみにしておいてください」
毎回ゴールデンコンビのどちらが前をやるのか、コメントを楽しみにするファンも多いだろう。
ビッグレース振り返りコーナーでは
この後、今年行われた2つのビッグレース決勝を映像で振り返る企画が行われた。
山田氏がポイントになるところで映像を止めて、そのときの心境を選手に質問。
<2月の全日本決勝について清水選手の振り返り>
2月の『全日本』決勝では清水選手が「深谷選手が先行するだろうと思っていたんですけど、(残り)2周から行くとは考えてなかったので立ち遅れちゃって……僕はそこで終わりましたね(笑)」とコメント。
一方、優勝した郡司選手は「意外と良かったのは(単騎の)守澤選手が(4番手に)いたことです」と述べた。
<3月のウィナーズ決勝>
もうひとつは3月の『ウィナーズ』決勝。山田氏は「やっぱり松浦選手はすごかったですよね。あのタイミングでいける松浦くんは、異常ですね(笑)」と語った。
当の本人、松浦選手は「守澤選手が復活する感じがしたんで、その前に行かないと、とは思っていたんですけど、流れの中で(番手から出ました)。自分が思ったときに行くのがスタイルなんで」とコメントした。
皆さんには是非リプレイ映像を観ていただいて、コメントの真意を感じていただきたい。
松浦・清水ゴールデンコンビで心がけていること
ゲストの西原愛夏さん(今年4月から平塚競輪場のイメージキャラクター)はこんな質問を投げかけた。
「松浦選手と清水選手のゴールデンコンビが好きなんですけど、2人でラインを組むときに心がけていることはありますか?」
(松浦選手)「基本的には流れを殺さないことと、バックを踏まないこと。行けるタイミングがあれば僕は行くと決めてますね」と松浦選手。そこで
「ジャンケンはしないんですか?」と聞くと
「まだやっていないですね」と笑った。
SS選手、最後にファンへのメッセージ
佐藤慎太郎選手「今もてる力をすべて出してがんばります。オールスターのファン投票もよろしくお願いします」
和田健太郎選手「車券に絡めるようにがんばりますので、応援よろしくお願いします」
守澤太志選手「今回も決勝に乗れるようにがんばります」
松浦悠士選手「初日から郡司選手との対戦があるので楽しみにしています。最初から全力でがんばりますので、よろしくお願いします」
郡司浩平選手「自分の力を出し切れるようにがんばりますので、応援よろしくお願いします」
清水裕友選手「松浦選手とどっちかが勝てるようにがんばりますので、応援よろしくお願いします」
昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止された伝統の「競輪ダービー」。ファンも選手も2年間待ちわびた『日本選手権競輪』を大いに楽しみましょう!
- ウィンチケット編集部
- WINTICKET(ウィンチケット)のコンテンツ編集チーム。初心者でも0からわかる記事を150本以上執筆した他、グレードレースを中心とした「WINTICKETニュース」、ABEMA 競輪・オートレースチャンネルでの番組の見どころをまとめたレポート記事の執筆を担当。
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