競輪コラム

競輪選手の脚質ってなに?競輪選手の脚質と戦法を理解して予想の質を高める方法を紹介

選手の走り方の特性を判断する材料が「脚質」ですが、競輪のレースは、2つの側面があります。

  • 序盤~中盤:ラインで有利なポジションを取る(チーム戦)
  • 終盤(残り1周以降):個人順位1着を目指す争い(個人戦)

どの選手も最終的には自分が1着になることを目指し、それぞれが思惑を持ってラインを作り、自分の有利になるようにレースを進めていきます。

そのため選手の脚質(脚のタイプ)を知ることで、得意な戦法を知ることができます。

また、脚質を知ることで得意なバンクと苦手なバンクがわかるので、予想の質を高めることにもつながるでしょう。

本記事では、選手の脚質と戦法や、それらを予想にどう活かしていくかについて詳しく紹介していきます。

予想の質を高めて的中率を上げるためには、競輪選手の脚質や戦法を理解するのが大切になるので、ぜひ参考にしてください。

競輪の脚質とは?

競輪 脚質

競輪における「脚質」とは、選手が得意とする戦法のことです。出走表でいえば、選手名などが書かれている基本情報の2段目、一番右に一文字で書かれています。(上記画像では[7]に記載)

そして脚質は、レースの勝敗を分ける決まり手(1着・2着に入った方法)にも関係してくる要素です。

脚質・決まり手の両方を知ることで、選手が得意とする競走パターンを知ることができ、予想の質を上げることにもつながります。

そのため予想する前に、出走する選手の脚質や得意とする決まり手を確認しておくことが、競輪予想する上で大切なポイントとなるでしょう。

競輪の脚質は全部で3種類ある!

「脚質」とは、選手の走り方を指す言葉です。出走表には漢字一文字で書かれており、出走する選手が得意とする戦法を表しています。

脚質は決まり手と大きな関係があり、スポーツ紙やインターネット上にある各種メディアで公開されている出走表の脚質は、直近4カ月の決まり手を参考にして番組担当者が記入しています。

そして脚質は次の3種類。

以下でそれぞれの特徴やそれぞれのメリット・デメリット、代表的な選手について説明していきます。

脚質① 逃

「逃」というのは、先行もしくは捲りを得意とする選手で、レース中に先頭を走るのを得意とする選手のことをいいます。

どのように呼ぶかは選手の位置によって変わり、400mくらいからロングスパートをかけるタイプであれば「先行」、中団~後方に位置して残り200~300mあたりから追い上げて先頭を狙うタイプは「捲り(まくり)」と呼びます。

「逃」のメリットやデメリット

逃げ画像

先行型「逃」のメリットは自分でペースを作ることができる点です。

基本的に一番前を走るポジションなので、進路妨害をされる心配がないので、よほどのことがない限りは落車のリスクもなく大崩れしにくい点があります。

一方、デメリットはスタミナを要求される点です。

競輪は時速70kmほどで走るスピード競技のため、先頭を走る選手は強い空気抵抗を受けてしまいます。そして空気抵抗を受けつつゴールまでもがき切ろうとするので、500mや400m周長の一部バンクのように直線距離が長い競輪場であれば逃げ切れずにかわされてしまい、1着を取りにくい傾向があります。

捲り画像

また、捲り型「逃」のメリットは、脚力を温存しやすい点です。捲り型というのは残り200m~300mあたりから仕掛けて、先行する選手を一気に抜き去る戦法です。

そのため、捲りを得意とする選手は、途中まで誰かに逃げさせる戦法を採る人が多くいます。

デメリットは、先頭ラインの番手選手などに進路妨害をされるリスクが高い点です。

捲りを得意とする選手は、どうしても中団~後方から上がっていく選手が多いので、捲りを狙う選手はそのリスクを考えながら仕掛けどころを探っています。

「逃」を得意とする代表的な選手

新田祐大選手

脚質② 追

追い込み画像

「追」をわかりやすくいうと、先行型「逃」タイプの後ろにつき、前の選手を追い抜いていくレース展開を繰り広げる選手のことです。

「追」にも2つのタイプがあります。

  • ひたすら後方について、最後の最後で勝負をかけるタイプ
  • ラインにいるときは横の動きでサポートして、ゴール前では積極的に差しに行くタイプ

「追」の選手は、レース中は先行型選手の後方につき、最後の直線で一気にダッシュして追い抜く戦法を採ります。

そのため序盤~中盤は自分のラインに入ってこようとする選手がいると、ブロックするなどして、後続の選手を入らせないようにするのが基本戦術です。

最終直線では、ゴール寸前で一気にダッシュして、先行する選手を追い抜くことで1着を狙います。

そのため必然的に1着に入るときは「差し」、2着であれば「マーク」でゴールすることが多くなる傾向です。

「追」のメリットやデメリット

「追」タイプのメリットは、脚力をもっとも温存できる点です。

「逃」タイプは先行型であれば400mから、「捲り」タイプでも200~300mあたりから勝負を仕掛けるのに対し、「追」は「差し」を得意としていることもあり、最後の直線で一気にダッシュすることが多いので、どのタイプよりも最後まで脚力を残すことができます。

デメリットは、マークする選手が落ちると自分が勝てなくなる可能性も高くなる点です。

そのため、捲り上げて先頭に上がってきた選手がいて、その選手がトップに入りそうだと判断したら、マークする選手を切り替えて、「差し」を狙うケースも出てきます。

「追」を得意とする代表的な選手

佐藤慎太郎選手

脚質③ 両

「両」というのは、その名前のとおり「逃」・「追」どちらもこなすことができる選手のことです。レースの状況に応じて、「逃」か「追」か選ぶところから、「自在選手」と呼ばれることもあります。

脚質が「両」になっている場合、次の2つの理由が考えられます。

  • もともと「逃」だった選手が「追」へ切り替える
  • タイプがかぶる選手がいる場合、番手を主張しやすくするため

「逃」として活躍している選手も、年齢を重ねると脚力(とくに持久力)に衰えを感じるようになります。持久力が衰えても捲りで活躍することは可能ですが、先行逃げ切りは難しくなるでしょう。

ただし、脚力が衰えて先行逃げ切りが難しくなったことで、追い込みの技術を磨いて方向転換することが多いので、同じ「逃」でも捲り型の「逃」がメインとなります。

そうなったときに、追い込みの技術を身につけて「両」へ方向転換するわけです。

そのほか、同じ地区に「逃」の有力選手が出てきた場合、その役割がかぶることでラインに割り込まれやすくなったり、並びに意見されやすくなることがあるので、それを防ぐために「両」とするケースもあるようです。

このように状況に応じて、「逃」(先行選手)になることもあれば、「追」(追込選手)になることもあります。

「両」のメリットやデメリット

「両」のメリットは、状況に応じて役割を選ぶことができる点です。「逃」も「追」も両方できるので、ラインの作戦に応じてどの役割も果たせるので、バンクを選ばないレース運びができます。

デメリットは、どっちつかずになるリスクが高い点です。

もともと「逃」だった選手が転身するケースが多く見られ、「追」に必要な戦術(技術)を身につけて、番手・追い込み選手としての実績を見せていかないと、なかなか「両」の選手には見てもらえない可能性も出てきます。

「両」になるのであれば、どちらともこなせる選手になれなければ、力の衰えた「逃」と判断されるので注意が必要です。

「両」を得意とする代表的な選手】

中川誠一郎選手

競輪選手は脚質に合わせた戦法が存在する!

競輪選手の脚質には、2つのタイプがあります。

①地脚タイプ

地脚タイプは踏み込めば踏み込むほどスピードが出て、長い時間スピードを維持することができます。いわゆる持久力がある選手は、このタイプです。

②スプリンタータイプ

スプリンタータイプは、短い時間でトップスピードに持っていくことが可能です。ダッシュ力に優れた選手は、このタイプに分類されます。

競輪の戦法は大きく分けると、先行・追い込み・捲りの3つに分類になり、これを脚質別に分けると次のようになります。

  • 【1】先行(地脚タイプ)
  • 【2】追い込み(地脚タイプ・スプリンタータイプ)
  • 【3】捲り(スプリンタータイプ)

以下では、それぞれの戦法について詳しく解説していきます。

【1】先行タイプが使う3つの戦法

先行というのは、ラインの先頭に立って逃げることをいいます。長い時間スピードを維持する力が求められるので、地脚タイプの選手が採る方法です。

先行タイプの戦法は以下の3つがあります。

①抑え先行

後方から自分より前にいる、ほかのラインの先行選手のところまで上がって抑える方法です。その後はタイミングを見て、ゴールまで逃げ切れそうなタイミングで一気に駆け出して逃げ切ります。

②つっぱり先行

つっぱり先行というのは、スタートと同時に先頭に立つ方法です。その後、ほかのラインの選手が追い上げてきても、頑張って先行をキープしてゴールまで粘り抜きます。

③かまし先行

前方にいるほかのラインの選手がスピードを上げる前に、後方から一気に踏み上げて前に出てそのまま先行してしまう戦法です。一気に畳みかけて前に出るので、いわば奇襲戦法といえます。

【2】追い込みタイプが使う2つの戦法

追い込みというのは、ラインの番手・3番手以降の選手が使う戦法です。周回中であれば、先行する選手の背後について空気抵抗や風圧を減らしつつ、脚力を温存します。

そのほか、後ろのラインから追い上げられるので、その場合はそれをブロックしたり、わざと車間をあけたりするなどして、ほかの選手の追い上げを防ぐことも役割のひとつです。

そうして最後のコーナーに差し掛かったとき、一気に仕掛けて全速力でダッシュを仕掛けて抜き去って逃げ切ります。

追い込みは地脚タイプ・スプリンタータイプともに使う戦法です。地脚タイプであればその持久力を活かして最後まで競り負けることなく走ることができます。

しかし、スプリンタータイプの場合は、先行選手との呼吸をうまく合わせないと、格下の選手に競り負けてしまうこともあるので、注意が必要です。

また追い込みを選択した場合、以下2つの戦法があります。

①後続をけん制

後ろから追ってきた相手を警戒することを意味します。スタート時であれば、お互いを見て前に出ない・出させないという意味です。
一方、胸中のけん制は後方から仕掛けてきた選手をブロックして前に出させないことを意味します。

②差し

差しとは、最後の直線からゴールを目がけ、一気に後方よりダッシュすることをいいます。マークしている選手を一気に追い抜く作戦なので、うまく追い抜けなかったら2着に終わるリスクもあります。
また、呼吸が合わなかったら後ろから追い抜かれる可能性もあるので注意が必要です。

【3】捲りタイプの戦法

捲りタイプは、中団~後方近辺から一気に駆け上がって追い抜くので、見ている側からすると豪快な決まり手です。

そして捲りというのは、前方を走っている選手を一気に追い抜く戦法のことです。ラインの先頭を走っている選手が採る戦法になりますが、はじめからレースの先頭位置にいるわけではありません。

中団~後方にいる選手が、別ラインの先行選手を一気に勢いをつけて追い抜いていくので、短時間でトップスピードに乗せることができるスプリンタータイプの選手に適した方法といえるでしょう。

大外から一気に前に出て、後方から抜いていくので、ブロックされないように位置取りをできるかどうかが成功のカギとなります。

競輪選手の脚質を知り予想に役立てよう!

選手の脚質によってレースの進め方や、どのようなバンクで力を発揮しやすいかが大きく変わってきます。

また、予想する際には競輪選手の脚質やバンクの特性を知った上で、どのような展開になりそうかを考えるための判断材料になりえるでしょう。

持久力に優れた地脚タイプか、短距離でトップスピードに乗せてダッシュできるスプリンタータイプかで、レース展開はもとより得意とする決まり手も変わってきます。

ぜひ競輪選手の脚質や戦法をしっかりと理解した上で予想を考え、予想の精度の向上を目指しましょう。

参考.1 : WINTICKET 競輪勉強シリーズ

参考.2 : WINTICKET 初心者向けコンテンツシリーズ

記事をシェアしよう

関連記事