KEIRINグランプリ2021 出場選手決定!
2021年(令和3年)11月23日(火・祝)、小倉競輪場にておこなわれていた『競輪祭(G1)』シリーズの全日程が終了。12月30日(木)におこなわれる『KEIRINグランプリ2021(GP)』の出場予定選手がJKAより発表された。
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《KEIRINグランプリ2021出場予定選手》
〈正選手〉
○郡司浩平(グンジ コウヘイ) SS・神奈川・99期 全日本選抜競輪優勝
○松浦悠士(マツウラ ユウジ) SS・広島・98期 日本選手兼競輪優勝
○宿口陽一(ヤドグチ ヨウヘイ) S1・埼玉・91期 高松宮記念杯競輪優勝
○古性優作(コショウ ユウサク) S1・大阪・100期 オールスター競輪優勝
○平原康多(ヒラハラ コウタ) SS・埼玉・87期 寛仁親王牌優勝
○吉田拓矢(ヨシダ タクヤ) S1・茨城・107期 競輪祭優勝
○清水裕友(シミズ ヒロト) SS・山口・105期 獲得賞金ランキング6位
○佐藤慎太郎(サトウ シンタロウ) SS・福島・78期 獲得賞金ランキング7位
○守澤太志(モリサワ フトシ) SS・秋田・96期 獲得賞金ランキング8位
※級班は発表時のもの。12月27日(月)より全選手S級S班
〈補欠選手〉
調整中(11月24日現在)
※次点の山口拳矢がヤンググランプリに選出されているため、調整中
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GP出場の「選考基準」はこのようになっていた。
■選考期間:2021年(令和3年)1月~11月(※競輪祭最終日)
■最低出走回数:40出走(※1月~10月までの期間)
■選抜方法:
①G1優勝者
②東京オリンピック自転車競技トラック個人種目メダル獲得者
③選考委が特に認めた選手(※競輪祭開催前に決定)
④選考用賞金獲得額上位者(※同額の場合は1月~10月開催までの平均競走得点上位者)
競輪祭前に①で決定していたのは5名。②と③は該当者なし。よってGP出場は残り4枠。G1の競輪祭に優勝して①で選ばれるか、獲得賞金を増やして④で選ばれるしかなかった。
競輪祭開催前の時点で、獲得賞金額の差で当確ランプが点灯している選手はなし。GP出場権獲得の可能性があった選手は清水裕友、守澤太志、佐藤慎太郎、山口拳矢、浅井康太、吉田拓矢、諸橋愛の7名で、特に当落線上にいたのは山口、浅井、吉田の3名であった。
他の優勝するしか可能性がなかった選手の中で、五輪出場組の脇本雄太と新田祐大は最有力候補として挙げられていた。しかし脇本雄太は残念ながら腰痛にて欠場。新田祐大に期待が集まっていた。以上に挙げた選手を中心に、競輪祭シリーズを振り返っていこう。
初日、一次予選1。3Rに登場した吉田拓矢の番手に佐藤慎太郎。人気に応えてワンツーフィニッシュを決めた。4Rは清水裕友と浅井康太が出場。浅井は勝利したが、清水は捲り不発で7着に沈んだ。5Rは新田祐大。捲り一撃で1着を獲る。
2日目、前半は一次予選1。1Rに登場した山口拳矢が人気を集めるも、道中で内に詰まって不発の6着。2Rの諸橋愛は深谷知広の番手という絶好のポジションながらツキバテして4着。3Rの守澤太志は松井宏佑の番手回りから内を突いて追い上げて1着となる。後半、一次予選2の7Rに登場した新田祐大は最終4コーナーから叩き切って、そのまま押し切り、1着を並べてダイヤモンドレース(DMR)出場確実となる。
3日目、一次予選2。3Rの浅井康太は初日同様の強い走りを見せて1着。4Rに登場した山口拳矢に初日の失敗を挽回すべく期待が集まるも、守澤太志のけん制による競走妨害で無念の落車。左肩鎖関節部打撲と診断されて、4日目以降は欠場になってしまった。守澤も途中欠場となったが、こちらは賞金獲得額の差でGP出場枠にギリギリ踏みとどまれる位置。一方、山口拳矢はかなり厳しい状況となった。5Rの吉田拓矢は捲り追い込みでなんとか1着。6Rの清水裕友はまたしても不発の9着。7Rで松井宏佑に乗った佐藤慎太郎は直線で伸ばして3着。8Rで郡司浩平の番手に付けた諸橋愛も3着に流れ込んだ。
4日目、二次予選Aの11Rに出場した佐藤慎太郎は、勝った新山響平の番手で回りながらも6着に沈み、準決勝進出ならず。同じく二予Aの12Rでは一番人気の平原康多の番手となった諸橋愛だったが、こちらは9着に沈んで敗退。DMRには賞金を上乗せしたい吉田拓矢と浅井康太が登場したが、6着、7着と満足な結果は残せなかった。
5日目、準決10R。松浦悠士、郡司浩平、古性優作が決勝へ。11Rで一緒になった吉田拓矢と浅井康太だったが、なんとか3着に滑り込んだ吉田が決勝へ。浅井は8着となり、GP出場への道は閉ざされた。12Rは新田祐大。最終ホームから渾身の捲りを放つが、地元の北津留翼に捲り返されて残せず4着で敗退。6年間維持したS級S班からの陥落が決まってしまったのである。
最終日、決勝。5日目が終わった時点で獲得賞金ランキングでのGP出場が決まったのは清水裕友、佐藤慎太郎、守澤太志の3名。残り1枠。決勝に残ったメンバーのうち、今年のG1を獲っていない北津留翼、園田匠、新山響平、山田久徳、吉田拓矢、渡邉一成は優勝で出場が決まる。G1を獲っている郡司浩平、松浦悠士、古性優作が優勝した場合は獲得賞金ランキング争いになるが、当落線上に残っているのは山口拳矢と吉田拓矢の2人のみ。山口はすでに欠場しているので賞金の上乗せができず。あとは吉田次第となるが、賞金額の差を考えると決勝で4着以上ならGP出場という条件。さあ、結果はいかに。周回はこの並びになった。
①北津留④園田・⑤新山⑧渡邉・③松浦・②郡司・⑨古性⑥山田・⑦吉田
実力拮抗のコマ切れ戦。展開が読めない中、打鐘前で先頭に立つ古性を叩き、先行勝負に出たのは新山だった。乗る古性に番手の山田を捌いた郡司が続く。最終1センターから松浦が急発進。吉田が追走。3コーナーで松浦は古性に併せられて、失速。そのさらに外に出した吉田が直線で伸ばしていき、ゴール。
賞金ランキング云々ではなく、G1初タイトル獲得で「競輪王」の称号を得て、初のGP出場を叶えたのである。準決で敗退した平原康多に「お前が残ってくれてよかった」と背中を押され、強い気持ちで勝ち取った優勝は格別なものであっただろう。
これでGP出場選手が出揃った。吉田-平原-宿口、守澤-佐藤、清水-松浦、郡司と古性は単騎となるか。いや、もしかしたら同級生同士の2人でラインを組むかもしれない。そうなると展開は……と、まだ気が早いか。
KEIRINグランプリ2021まで、あと1カ月。ヤング、ガールズと共に待ち遠しい、今年の輪界最後にして最大の大会である。
- ウィンチケット編集部
- WINTICKET(ウィンチケット)のコンテンツ編集チーム。初心者でも0からわかる記事を150本以上執筆した他、グレードレースを中心とした「WINTICKETニュース」、ABEMA 競輪・オートレースチャンネルでの番組の見どころをまとめたレポート記事の執筆を担当。
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