競輪コラム

読売新聞社杯全日本選抜競輪(G1)大会展望・注目選手

今年最初のビッグレース! 全国8地区の成績上位者が競い合うG1!! 第35回『読売新聞社杯全日本選抜競輪』@豊橋競輪場

都道府県単位でチームを作って個人と団体で競い合った特別競輪『全国都道府県対抗競輪』。
1951年(昭和26年)に大宮競輪場で第1回大会がおこなわれた後も毎年全国の競輪場が持ち回りでやっていたが、1969年(昭和44年)に甲子園競輪場でおこなわれるはずだった第26回大会が地元住民の猛烈な反対で中止となり、1968年(昭和43年)の第25回大会までで歴史に幕を閉じた。

それからしばらく経ち、やはり選手が出身地を背負って走る特別競輪を復活させたいということから、全国8地区の成績上位者が競い合う形で開催されたのが『全日本選抜競輪』である。

第1回は1985年(昭和60年)に前橋競輪場で開催された。それからしばらくは7月下旬から8月上旬という夏開催の特別競輪(後のG1)として親しまれが、2001年(平成13年)からは11月に変更。さらに2005年(平成17年)からは12月に変更されて、グランプリの最終選考的な位置であったが、2009年(平成21年)には再び8月開催に戻された。その後、2012年(平成24年)にレース体系の見直しがおこなわれると2月開催にまたもや変更され、2013年(平成25年)の第28回大会から2月開催となった。それから7大会を経て、「その年最初のビッグレース」というイメージはすっかり定着した感があろう。

第35回となる今年は2月8日(土)から2月11日(火・祝)まで、初開催となる豊橋競輪場でおこなわれる。

北日本、関東、南関東、中部、近畿、中国、四国、九州、勝つのはどの地区だ!!

今年最初のG1ということでS級S班の9人全員そろい踏み……とはいかず。ナショナルチームの脇本雄太選手、新田祐大選手が不在なのも、オリンピックイヤーならば仕方なし。残りの7人では見劣るかといえば、昨年末のグランプリを思い出していただきたい。先行する脇本に新田が飛びつき、やはりこの2人で決まるかと思いきや、割って出たのはベテランの佐藤慎太郎選手。今回の舞台も立川同様に直線の長い豊橋。捲り、追い込み有利な場だけに「これぞ競輪!」というレースを魅せてくれるのは間違いない。果たして制するのは誰か? どの地区の選手か?

まずは北日本地区の選手から見ていこう。
今年1年“白”をまとって走ることになったグランプリ覇者の佐藤慎太郎選手(福島・78期・43歳・SS)。北日本の先行1番手である新田祐大選手が不在も新山響平選手(青森・107期・26歳・S1)や藤根俊貴選手(岩手・113期・24歳・S1)といった生きのいい若手先行選手や、同県には渡邉一成選手(福島・88期・36歳・S1)や小松崎大地選手(福島・99期・37歳・S1)という頼れる自力選手が揃っているので、確実に優勝候補のひとりだ。

関東地区といえば3度目の全日本選抜制覇に期待がかかる平原康多選手(埼玉・87期・37歳・SS)。グランプリでは8番手から大捲りの3着で確定板に乗ってくる辺りは、まだまだ競輪の中心選手である証。最近は徹底先行で結果を残し続けている吉田拓矢選手(茨城・107期・24歳・S1)やその吉田に負けじと力を付けている鈴木竜士選手(茨城・107期・26歳・S1)といった若手自力選手の番手から二段捲りをかませれば、他の追随は許さないであろう。

落車続きで出遅れたが、最後には見事グランプリ初出場をもぎ取った郡司浩平選手(神奈川・99期・29歳・SS)は南関東地区。同県の松井宏佑選手(神奈川・113期・27歳・S1)と和田真久留選手(神奈川・99期・28歳・S1)との連携勝利は今年も幾度となく見られるであろう。最近、かなり調子を上げている渡邉雄太選手(静岡・105期・25歳・S1)との連携も見てみたいところ。いずれにしても年末地元平塚で開催されるグランプリへ向けて、幸先の良い結果をきっと残してくれるはずだ。

さて、舞台となる豊橋がある中部地区なのだが、SS選手が1人もいないという寂しい状況……。しかも20代の選手が1人もいないのだが、大丈夫か? いやいや、豊橋のエース・金子貴志選手(愛知・75期・44歳・S1)はまだまだ健在。同年代の佐藤慎太郎選手グランプリ優勝を見て奮起しているはずの豊橋のバンクレコード保持者(上がりタイム10秒5)が意地を見せてくれるに違いない。昨年は落車続きで思うようなレースができなかった浅井康太選手(三重・90期・35歳・S1)の巻き返しにも期待したい。

近畿地区は村上兄弟の弟、村上博幸選手(京都・86期・40歳・SS)に期待。兄の村上義弘選手(京都・73期・45歳・S1)に一昨年のグランプリ覇者である三谷竜生選手(奈良・101期・32歳・S1)、同県の稲垣裕之選手(京都・86期・42歳・S1)、山田久徳選手(京都・93期・32歳・S1)との強固な連携を決勝の場で是非観てみたいものだ。

恐らく今、最も勢いのあるのが中・四国地区であろう。昨年の競輪祭決勝でワンツーを決めた清水裕友選手(山口・105期・25歳・SS)と松浦悠士選手(広島・98期・29歳・SS)のいる中国地区には、“防府競輪期待の星”である宮本隼輔選手(山口・113期・25歳・S1)という強力な自力選手が控えている。四国地区にはSS級こそいないが、一昨年のヤンググランプリ覇者の太田竜馬選手(徳島・109期・23歳・S1)に昨年のヤンググランプリ覇者の松本貴治選手(愛媛・111期・26歳・S1)といった若手バリバリの自力先行型が並ぶ。決勝の舞台で彼ら中・四国がラインを組んだら、別線は太刀打ちできないだろう。優勝候補筆頭の地区と言っても過言ではない。

近畿や中・四国といった結束力の固そうなラインが争っているところに一気のカマシ先行で逃げ切って優勝しそうなのが九州地区の中川誠一郎選手(熊本・85期。40歳・SS)。前回の全日本選抜の覇者であり、昨年はG1を2度制している選手だ。前に山崎賢人(長崎・111期・27歳・S1)、後ろに園田匠(福岡・87期・38歳・S1)を引き連れてのラインで決勝を争うことになれば、こちらも優勝候補筆頭に躍り出ることになる。

豊橋競輪場での予想のポイントは!?

ポイントとなるのは仕掛けどころ。カントが立っていて直線が長いといった捲りや追い込み有利な豊橋。400バンクの定石通りならば最終2角からの仕掛けとなるところだが、冬場の2月はバック向かい風が強い日が多い。「豊橋は風が強い。重いバンクという印象」という選手もいることから、風が強いなら3角で仕掛けたほうがいいのだが、それを熟知している選手となると地元か?

肝となるのは「バックの風」。これを頭の片隅に入れながら、豊橋4日間競輪予想の旅を楽しみましょう♪

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