競輪コラム

「第61回 朝日新聞社杯 競輪祭」大会展望・注目選手

今年最後のG1レース!第61回「朝日新聞社杯 競輪祭」@小倉競輪場

1948年(昭和23年)11月20日から23日の4日間、小倉競輪場にて日本で初めて競輪が開催された。初日は全10レース、2日目以降は全12レースがおこなわれたという。

それから3年経った1951年(昭和26年)11月21日から26日の6日間、競輪発祥3周年を記念した第1回「競輪祭」が小倉競輪場で開催されたのである。

当時の正式名称は「全国競輪祭」。他場でも「競輪祭」を冠した開催が数多くおこなわれていたことから全国と加えたのかもしれない。そこで当時の通商産業省(今の経済産業省)が「競輪発祥の地である小倉競輪場以外は『競輪祭』のタイトルを使わぬよう」通達を出した。第6回から「競輪祭」となり、朝日新聞社から社杯が授与されるようになった2002年(平成14年)の第43回からは「競輪祭朝日新聞社杯争奪競輪王決定戦」に変更。さらに2009年(平成21年)の第51回からは今の「朝日新聞社杯 競輪祭」に変更されたが、通称はずっと「競輪祭」。

G3以上のグレードレースでは各競輪場の開設記念レースを除いて唯一、開催地が小倉競輪場に固定しておこなわわれている、その……。

毎年おなじみの「競輪祭」が、今年も小倉で開催される!
令和初の競輪祭。競輪界が熱くなる、6日間のお祭り。
11月19日(火)から24日(日)まで開催!

年に6回おこなわれる最後を飾る競輪の祭りは、選手にとって決して負けられない戦いとなる。
そう、優勝賞金1億円の一発レース、12月30日に立川競輪場で開催される競輪界のフィナーレ「KEIRINグランプリ(GP)」に出場する最終最後のチャンス。優勝すれば問答無用でGP出場確定だが、優勝できなくても賞金上位に食い込めばGP出場の可能性がある選手にとっては、ひとつでも上の着を拾わなければならない。つまりトップクラスの競輪選手が本気中の本気でやり合うレースが日々、展開される。まさに6日間のお祭りなのである。

GP当落線上にいるのは郡司、平原、松浦、三谷、浅井、村上義は優勝するしかない!

GP出場が確定しているのはG1を2度制覇している中川誠一郎をはじめに、脇本雄太新田祐大、そして先の寛仁親王牌を制した村上博幸の4人。それ以外の獲得賞金ランキング(11月13日現在)を上位から見ていくと、3位の佐藤慎太郎(約8,449万円)は当確。4位の清水裕友(約7,759万円)もほぼほぼ当確であろう。

問題は6位の郡司浩平(約6,785万円)、7位の平原康多(約6,647万円)、9位の松浦悠士(約6,380万円)の3人。10位の諸橋愛(約4,844万円)とは金額が離れているし、9位以内にいるから安心のように見えるが、10位以下の選手がポーンと優勝してしまえば1枠押し出される。決勝2着の賞金が1,710万円なので、賞金での逆転も十分あり得る。賞金での逆転ということなら11位の太田竜馬(約4,590万円)、12位の古性優作(約4,433万円)、13位の渡邉雄太(約4,340万円)くらいまではギリギリあり得るだろう。

彼ら、当落線上にいる選手はポイント制でおこなわれる初日の予選から、最終日の最後のレースまで必死で走ってくることが予想される。

一方、14位の浅井康太(約4,275万円)あたりから下は賞金額的に厳しいので一発逆転の優勝を狙うしかないのだが、それもこれも優勝しないと始まらないので彼らも初日の予選から本気で踏んでくるであろう。9連連続GP出場がかかる浅井康太、負けられない……。

では、当確の選手が手を抜くかというと、そんなわけはない。G1のタイトルはいくつでも欲しいだろうし、優勝賞金3,360万円も獲れるものなら獲りたいに決まっている。今年2度もG1を制覇している中川誠一郎も本気で挑んでくるだろう。先の寛仁親王牌でも優出しているし、十分優勝が狙えるくらいに足は仕上がっていた。同じ九州の山崎賢人が不在なのは残念だが、地元福岡の園田匠ともう一枚、九州勢が番手に付いてくれれば、十分に勝機はうかがえる。その87期のベテラン園田としても、寛仁親王牌を86期のベテラン村上博幸が制したことが刺激となっているであろうから、中川の番手に付ければ差しを狙ってくるだろう。

「今年はタイトルを獲ってGP出場が目標」と言ってきた清水裕友も地元防府で記念連覇を果たしてきた勢いをそのままに、優勝を狙う走りをしてくるはずだ。

他の注目選手としては、地元のG1寛仁親王牌で会心の走りを見せて、見事決勝に進んだ木暮安由。6月の高松宮記念杯でも優出しており、決して侮れない存在だ。地元と同じドームバンクというのも有利なポイントであろう。

前半3日間で開催される「ガールズグランプリトライアル」「トパーズ」と「アメジスト」の注目選手は誰だ?

昨年より新設された「ガールズグランプリトライアル」が競輪祭の前半3日間(11月19日から21日まで)で同時開催される。今年の1月から8月まで8カ月の平均競走得点上位者14名と、その14名と含む選考用賞金獲得額上位者の合計28名がエントリー。Aグループ「トパーズ」とBグループ「アメジスト」にわかれてトーナメント形式で戦い、優勝者は年末のGPシリーズ初日(12月28日)の最終レースにおこなわれる「オッズパーク杯ガールズグランプリ(GGP)」出場権が与えられるのである。

こちらも男子に負けず劣らず熱いレースが展開されること間違いなし。
最大の注目は2020年東京五輪の「ケイリン」競技でのメダル獲得を目指して日々、練習に励んでいるナショナルチーム所属の小林優香がAグループで出場することであろう。オリンピックへの弾みを付けるべく今年最後のGGPを獲ろうということでの参戦。周囲の予想通り、他を寄せ付けないスピードで圧勝するだろうか?
そうはさせまいとGGP出場ほぼ当確の石井寛子が小林の捲りに合わせてゴールで交わせるか? はたまた小倉バンクとの相性がよく、7月の「ガールズケイリンフェスティバル」を制した石井貴子が捲ってくる小林を牽制してから直線をするどく抜け出す走りを見せてくれるだろうか?
競輪学校時代に「25歳までに賞金女王になる」と目標を掲げていた高木真備も今年で25歳。優勝条件ながら、決して侮れない存在となる。

小林一強と見られるAグループ「トパーズ」だが、そう簡単にはいかないだろう。
一方のBグループ「アメジスト」は、児玉碧衣一強となるだろうか?

昨年、このトーナメントで優勝した梅川風子も同グループ。小倉バンクは相性抜群である。114期の新人ながら昨年の決勝で惜しくも2着だった佐藤水菜。今年はこれまでに優勝18回(11月13日)と、立派に優勝候補のひとりとなっている。今年の新人、116期では唯一の出場となるのが吉岡詩織。デビューした7月に初優勝を完全優勝で飾っていて、これからのガールズケイリンを引っ張っていく存在としては、いきなり優勝というのもあり得るだろう。

競輪祭は11月19日〜11月24日の6日間!

男も女もグランプリを目指して必死の戦いをくり広げる6日間。
今年のすべてを出して挑む選手たちの熱い祭りを大いに楽しもう♪

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