競輪コラム

今年最後のG1!「競輪王」の称号は誰の手に!! 第62回『朝日新聞社杯 競輪祭』

1951年(昭和26年)11月21日から26日の6日間、小倉競輪場で第1回が開催された『競輪祭』。そこから数えて62回目の大会が今年も小倉競輪場で開催される。

日本で初めて競輪が開催されたのは1948年(昭和23年)11月20日から23日の4日間、小倉競輪場だった。その競輪発祥3周年を記念して開催されたのが『競輪祭』であった。

当時の正式名称は『全国競輪祭』。1963年(昭和38年)の第5回までこの名が使われ、1964年(昭和39年)の第6回から『競輪祭』の名称になる。朝日新聞社から社杯が授与されるようになった2002年(平成14年)の第43回からは『競輪祭朝日新聞社杯争奪競輪王決定戦』に変更され、2009年(平成21年)の第51回からは今の『朝日新聞社杯 競輪祭』になった。

2018年(平成30年)の第60回からはナイター開催となり、第40回以来、20年ぶりの6日間開催が復活。この長丁場の予選はポイントでの勝ち上がり。『KEIRINグランプリ(GP)』への出場をかけた最終最後のチャンスとなれば、一瞬たりとも気が抜けない。競輪界のトップ選手たちが全身全霊でペダルを漕ぎまくった果てに、頂点へ立った者はこう呼ばれる。

「競輪王」

今年、キングの称号を手に入れるのは誰になるのか。
11月18日(水)から23日(月・祝)までの6日間、競輪界は最高にアツくなる!

GPの出場権を獲得しているのはたったの3名 残り6枠をかけた熾烈な戦いが繰り広げられる!

清水裕友

今年、G1を勝って『KEIRINグランプリ2020』の出場権を獲得しているのは2月開催の『全日本選抜競輪』で優勝した清水裕友選手(SS・山口・105期)。8月開催の『オールスター競輪』で優勝した松浦悠士選手(SS・広島・98期)。そして6月開催の『高松宮記念杯競輪』と10月開催の『寛仁親王牌』で優勝した脇本雄太選手(SS・福井・94期)の3人だけ。

新型コロナウイルス感染拡大防止対策で5月に開催予定だった『日本選手権競輪』が中止となって出場権を獲得できる枠がひとつ減り、脇本選手が2度優勝したことでたったの3人になってしまった。しかし逆に言えば『競輪祭』の優勝者がこの3人以外から出たとしても合計4人であり、残りの5人は獲得賞金上位であれば出られる。選手にとってはむしろチャンスは広がったとも言える反面、「1つでも上の着を獲る!」といった戦いは熾烈を極めるであろう。

現在の賞金ランキングは?

11月11日(水)現在の獲得賞金ランキング1位は松浦悠士選手(約1億4,578万円)、2位は脇本雄太選手(約9,988万円)、3位は清水裕友選手(約7,423万円)の3人でGP出場確定組。

4位の平原康多選手(SS・埼玉・87期)が約6,327万円でほぼ出場圏内といえるが、5位の佐藤慎太郎選手(SS・福島・78期)の約5,422万円と10位の新田祐大選手(SS・福島・90期)の約4,172万円の差は1,200万円ほど。今回の準優勝賞金1,710万円と決勝9着397万円の差が1300万円なので、それだけで埋まってしまうほどの僅差ともいえる。

そう考えると9位の守澤太志選手(S1・秋田・96期)の約4,548万円と15位の原田研太朗選手(S1・徳島・98期)の約3,397万円もその額で埋まってしまうため、十分出場可能圏内である。

もちろん優勝すればGP出場が確定するが、決勝に進出しても準優勝と9着ではGP出場権を大きく左右する可能性がある。そのくらいの僅差を争う戦いが最終最後のレースまで繰り広げられる大会。

気になる優勝候補は?

脇本・新田・深谷といったナショナル組に期待か?

そんな中、今年の成績を鑑みると脇本雄太選手を優勝候補筆頭に挙げざるを得ないだろう。
2度のG1制覇。特に『寛仁親王牌』の逃げ切りは圧巻で、開催場であった前橋と同様の高速ドームバンクとなれば、赤板ホームからの先行逃げ切りといった圧勝劇を今から思い浮かべてしまう。

新田祐大

対抗格は東京五輪内定組の新田祐大選手。獲得賞金ランキング10位という当落線上にいるため、決勝進出はマストだが、今年はG1優勝がないこともあって勝って決めたい気持ちは人一倍強いはず。最後のデイ開催となった2017年の「競輪王」としては、夜も勝って「ナイターキング」の称号も狙っているだろう。

11月8日(日)におこわれた自転車トラック種目の『全日本選手権』最終日、1キロタイムトライアルで大会新記録をマークして優勝した新田祐大選手。現在、脚力は日本一といえる。

深谷

しかし、その新田祐大選手、脇本雄太選手を抑えて、『全日本選手権』男子ケイリンで優勝したのは深谷知広選手(S1・愛知・96期)だった(脇本雄太選手は僅差の2位、新田祐大選手は4位)。『競輪祭』でも積極的な逃げでの優勝が見えてきたと言っていいだろう。現在、獲得賞金ランキング13位で同じ中部地区の浅井康太選手(S1・三重・90期)もラインを組むことになれば、チャンスが巡ってくる。

今年絶好調の中四国勢からも目がはなせない。

『全日本選手権』男子ケイリンで3位に入ったのは河端朋之選手(S1・岡山・95期)。同じ四国には松浦悠士選手や清水裕友選手がいる。この3人が組むようなことがあれば、かなり強固なラインとなる。他の選手たちとしては「GP確定組は大人しくしていてくれよ……」と言いたくなるかもしれないが、昨年の「競輪王」である松浦悠士選手は連覇を狙ってくるであろうし、近況調子を落としている清水裕友選手はGPへの弾みを付ける意味でもしっかり踏んでくるはずだ。

実力派揃いの南関東・関東

選手が充実している中四国勢に負けず劣らず層が厚いのは南関勢。初のG1制覇で「競輪王」を戴冠した上で地元・平塚GPの頂まで走りきりたい郡司浩平選手(SS・神奈川・99期)を筆頭に、獲得賞金ランキングでも6位の郡司浩平選手の番手にしっかり付けてGP出場を狙っている和田健太郎選手(S1・千葉・87期)。ナショナルチームで鍛えられている松井宏佑選手(S1・神奈川・113期)がこの2人を引っ張ることになれば、かなり手強いラインとなる。

そこに負けていられないのは関東勢。吉田拓矢選手(S1・茨城・107期)や坂井洋選手(S1・栃木・115期)といった元気な若手先行選手が活躍してくれれば平原康多選手優勝の目も出てくる。

若手といえば寺崎浩平選手(S1・福井・117期)が2度目のG1参戦。同県の脇本雄太選手とのラインが『競輪祭』で見られれば、まさに競輪ファンにとって最高の祭りとなる。

九州勢にも期待

あと、是非とも奮起して欲しいのは九州勢。獲得賞金ランキングトップ9に名を連ねているのが8位の山田英明選手(S1・佐賀・89期)だけというのは寂しいすぎる……。ギリギリGP出場圏内に踏みとどまっている18位の園田匠選手(S1・福岡・87期)と共に、地元の意地を見せて欲しい。

新型コロナウイルスでいつもと違った今年の競輪界。
でも、いつもと変わらず……いや、今年はいつも以上に熱い戦いが繰り広げられるであろう、小倉競輪祭りを大いに楽しもう♪


<参考リンク>
【EXデータで展開予想!】競輪祭初日|11月18日(水)
「2020ガールズグランプリトライアル」大会展望・注目選手


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KEIRINグランプリ2020特設ページがオープンしました!
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