競輪コラム

第5回ウィナーズカップ大会展望・注目選手

車券に最も貢献している1着"WINNER"回数上位者が集結!

『第5回ウィナーズカップ』 (G2)大会展望

競輪界における春のお彼岸風物詩となった『ウィナーズカップ』(G2)。

車券に貢献している1着回数上位者を中心に選ばれるため、G1と比べても遜色ないビッグレースになっているウィナーズカップ。S級S班在籍者はもちろん、昨年末の『ヤンググランプリ』出走者も選抜される。若手ベテラン問わず、「今、一番勝てる選手」がわかる大会だといっても過言ではない。

2017年(平成29年)3月に高松競輪場でおこなわれた第1回大会から数えて5回目となる今年、2021年(令和3年)はお彼岸よりも少し後の3月25日(木)から28日(日)に松阪競輪場で開催される。

若手からベテランまで「勝てる」選手が勢揃い!
捲って追い込み優勝へゴールする選手は誰だ!?

「ウィナーズカップ」とは? 注目選手をご紹介!

前年の7月〜12月までの選考期間において、1着回数上位30名を中心にS級S班在籍者や昨年末の『ヤンググランプリ』出走者、トラック競技で活躍している選手など、若手からベテランまで「勝てる」選手が108名集められて(補欠8名)おこなわれる大会である。

S級S班では脇本雄太選手(福井・94期)と新田祐大選手(福島・90期)の2人が残念ながら不出場だが、他の7名は全員出場。若手でも勢いのある強い選手が並ぶ中、"東高西低"である現在の競輪界において、注目は南関勢であろう。

南関東勢が有力候補?

郡司浩平

優勝候補筆頭となるのは郡司浩平選手(SS・神奈川・99期)。
2月のG1『全日本選抜競輪』で2度目のG1制覇を果たし、最も勢いに乗っている。
自力でも十分に勝機があるところに、中部から移籍した深谷知広選手(S1・静岡・96期)や『ヤングGP』覇者・松井宏佑選手(S1・神奈川・113期)らとの連係すれば番手に回ることになって益々勝率は高まる。そこに『GP』覇者の和田健太郎選手(S1・千葉・87期)が加われば盤石の布陣だ。『競輪祭』、『GP』、『全日本選抜』に続く、南関勢ビッグレース4連覇も夢じゃない。

南関東に待ったをかける、関東勢、北日本、地元勢

平原康多

そこに待ったをかけるのが関東勢。
1月の立川記念、大宮記念、3月の大垣記念を制したベテランエースの平原康多選手(SS・埼玉・87期)を中心に、前には同じ埼玉の森田優弥選手(S1・埼玉・113期)や坂井洋選手(S1・栃木・115期)に成長著しい眞杉匠選手(S2・栃木・113期)、後ろには諸橋愛選手(S1・新潟・79期)がいる。彼らが組めば南関に負けず劣らず強固なラインが形成されるだろう。

佐藤慎太郎

堅実な走りで着を獲って来ている北日本のドン・佐藤慎太郎選手(SS・福島・78期)。
新田選手が不在でも同じ福島から高橋晋也選手(S1・福島・115期)に渡邉一成選手(S1・福島・88期)、青森から新山響平選手(S1・青森・107期)と前をやれる選手が集結し、守澤太志選手(SS・秋田・96期)が後ろを固めるとなれば、こちらも引け目なし。優勝争いに絡んでくるだろう。

浅井康太

地元・三重は浅井康太選手(S1・三重・90期)と伊藤裕貴選手(S2・三重・100期)の2名しかいないが、3月の大垣記念最終日におこなわれた『ルーキーチャンピオンレース』で優勝した若手気鋭の山口拳矢選手(S2・岐阜・117期)が中部にはいる。浅井選手と連係することになれば見物だ。

近畿勢を引っ張るのは、もはやビッグレースにも慣れてきたであろう寺崎浩平選手(S2・福井・117期)。近況調子の良い古性優作選手(S1・大阪・100期)と組めば勝機が見えてくる。

西日本勢、四国はもちろん九州勢にも大注目

松浦悠士

東日本にとって最も脅威となるのはやはり中国コンビだ。昨年の第4回『ウィナーズカップ』勝者・松浦悠士選手(SS・広島・98期)と逃げて優勝に貢献した清水裕友選手(SS・山口・105期)の2人。昨年後半は調子を落としていた清水選手も今年は3月の玉野記念@広島まで4場所すべて優参を果たしている。松浦選手に至っては、6場所オール優参で3回の優勝、1回の準優勝という素晴らしい成績を納めての参戦。競輪界を席巻しているこのコンビと原田研太朗選手(S1・徳島・98期)や太田竜馬選手(S1・徳島・109期)、松本貴治選手(S1・愛媛・111期)辺りの四国自力勢が加わることになれば、南関勢にも負けない勢力になるのだが、いかに……。

北津留翼

最後に九州から北津留翼選手(S1・福岡・90期)を大注目選手として挙げよう。2月の高松記念で初日、2日目をピンピンと並べて準決敗退も最終日は1着。『全日本選抜』も2日間ピンで臨んだ準決で残念ながら敗退。3月の大垣記念でも2日間ピンピンで圧倒的な勝ち方をしながら、準決では仕掛けどころが早すぎて敗退したが、最終日には勝って松阪に乗り込んでくる。単騎でも一発があるほどの彼に足りないのは連係の強さ。最近調子が良い上田尭弥選手(S2・熊本・113期)が勝ち上がって前をやり、ベテラン園田匠選手(S1・福岡・87期)が後ろを固めてくれたら、決して侮れない存在になるだろう。是非期待したい。

ガールズケイリンコレクションにも大注目!

児玉碧衣

優勝戦がおこなわれる最終日、3月28日(日)の第9Rには『ガールズケイリンコレクション2021松阪ステージ』がおこなわれる。
年に3回の『コレクション』3月開催は、前年7月から12月の選考期間における平均競走得点上位7名による一発勝負だ。出場するのは児玉碧衣選手(福岡・108期)、佐藤水菜選手(神奈川・114期)、高木真備選手(東京・106期)、梅川風子選手(東京・112期)、石井貴子選手(千葉・106期)、鈴木美教選手(静岡・112期)、坂口楓華選手(京都・112期)。112期が3人となり、時代の移り変わりを感じる。

『ガールズグランプリ』3連覇の女王・児玉選手は力を見せつけるのか。ナショナルBチームで力を付けている佐藤選手は待ったをかけるのか。この2人の争いを後ろで見つつ、好機に抜け出す高木選手や石井選手。捲る梅川選手。鈴木選手と坂口選手はどこに位置取り、勝機を見出すのか。

今年のガールズ戦線を占うのに、見逃せない一戦となる。


舞台となる松阪競輪場は400バンクで最もカントがきつい。直線が長めで捲り追い込みが有利となる。イエローライン付近に伸びるコースがあるので、そこを知っているかどうかを予選の走りで注目して見てみたい。

ウィンチケット編集部
WINTICKET(ウィンチケット)のコンテンツ編集チーム。初心者でも0からわかる記事を150本以上執筆した他、グレードレースを中心とした「WINTICKETニュース」、ABEMA 競輪・オートレースチャンネルでの番組の見どころをまとめたレポート記事の執筆を担当。

記事をシェアしよう

関連記事