競輪コラム

「サマーナイトフェスティバル&ガールズケイリンフェスティバル」大会展望

“夜王”を目指して男はもがき、女は華麗に舞う真夏の夜の祭典!第16回『サマーナイトフェスティバル(G2)』&『ガールズケイリンフェスティバル2020』@いわき平競輪場

競輪には昼開催と夜開催がある。
ナイター開催が始まったのは1998年(平成10年)、函館競輪場でのこと。
それからしばらく経つとナイターでグレードレースが観たいというファンの声が高まり、2005年(平成17年)に川崎競輪場で初開催されたのが『サマーナイトフェスティバル(G2)』である。

2014年(平成26年)までは2日制だったが2015年(平成27年)からは3日制で開催。2014年(平成26年)からは『ガールズケイリンフェスティバル』も同時開催されている。

すなわち、男と女の、真夏の夜の祭典。

『サマーナイトフェスティバル』で優勝すると“夜王”の称号が授けられる。
ギンギラに照りつける熱い太陽が沈んだ後も、夜王を目指して男たちが熱くもがきまくるフェスティバル。そして夜の女王を目指す女たちが華麗に舞う夜祭りは7月10日(金)から12日(日)に開催される。

直近半年の優勝者とS級S班9名が集う男子 小林優香vs児玉碧衣対決だけじゃない女子

選手の選考基準は昨年11月から今年4月までの半年間に最低24出走しているS級在籍者の中から「S級S班在籍者」と「G1・G2・G3優勝者」、そして「F1優勝回数上位者」から選ばれる。それとは別に「選手選考対象期間において2カ月以上JCFトラック種目強化選手(A)に所属した者(開催時S1所属)」という枠があるため、自転車トラック競技ナショナルチームから脇本雄太選手(福井94期)、新田祐大選手(福島90期)、深谷知広選手(愛知96期)、河端朋之選手(岡山95期)、新山響平選手(青森107期)、松井宏佑選手(神奈川113期)、高橋晋也選手(福島115期)が参戦。また、この7月にデビューした117期よりも半年先に早期卒業でデビューしている寺崎浩平選手(福井117期)も史上最速で特別競輪出場となった。

各種大会が延期・中止という悲しい事態になったが、その結果としてナショナルチームメンバーの参戦でS級S班9名揃い踏み。若手からベテランまで、今の競輪界を代表する面々がずらっと並ぶ、G1レベル、いやそれ以上のG2ナイター開催が叶ったのである。地区ごとの注目選手を見ていこう。

サマーナイトフェスティバル注目選手は?

北日本

まずは地元の北日本勢から。すべてのレースで1号車に乗るのは昨年のグランプリ覇者、佐藤慎太郎選手(福島78期)。地元中の地元だけにかなり気合いが入っているだろう。同県では新田祐大選手という頼もしすぎる後輩に加えて、今年3月の『ウィナーズカップ(G2)』で決勝に進出して3着でゴールした大型新人の高橋晋也選手(福島115期)もいる。他に同地区の自力には新山響平選手や、近況調子が良い菅田壱道選手(宮城91期)もいるとなれば決勝進出は色濃いだろう。

関東

関東勢で注目といえば平原康多選手(埼玉87期)。自身も機動型だが吉田拓矢選手(茨城107期)や最近よくラインを組んでいる鈴木竜士選手(東京107期)などといった前を任せられる選手が多いので戦術も組みやすくなっているはずだ。そこに坂井洋選手(栃木115期)という若手有望株も加わり、平原康多選手が決勝進出する可能性は自ずと高まる。

南関東

南関東勢では郡司浩平選手(神奈川99期)。あっせん停止明けの宮杯で2勝を挙げており、調子の良さは十分感じられる。単騎でも自在に捲りを決められる郡司浩平選手だが、瞬発力の高い松井宏佑選手や昨年の大会で準優勝している渡邉雄太選手(静岡105期)と組むことがあれば二段駆けができるのでより有利にレースを展開できることになる。

中部

中部では今年記念3Vと完全復活を遂げている浅井康太選手(三重90期)が筆頭。しかし中部は出場予定選手が5名と少なく……いやいや、深谷知広選手や同県の柴崎淳選手(三重91期)と実力者がいるので十分。そもそも単騎で自由に立ち回れる浅井康太選手の決勝進出は期待できる。

近畿・中四国

そして今回、大注目となるのが近畿勢。半年のブランクを感じさせない走りで宮杯完全優勝を成し遂げた脇本雄太選手が優勝候補筆頭なのに異論はないだろう。早めのカマシやロング捲りでも足がタレるところは想像し難い。そこでちょっと期待してしまうのは、同県の寺崎浩平選手がまさかまさかの勝ち上がりで準決や決勝に乗ってきたとき。脇本雄太選手と同じレースになったら、間違いなく同じラインを組むわけで……想像しただけでドキドキしてしまう。さらに昨年の覇者“夜王”の村上博幸選手(京都86期)や三谷竜生選手(奈良101期)が加わったら勝てるラインはないんじゃないか?……いやいや、今の競輪界で最強コンビは誰と誰ですか?

そう、清水裕友選手(山口105期)と松浦悠士選手(広島98期)の中国ゴールデンコンビ。そこにナショナルチームの河端朋之選手が加わったら、どういう順番になっても二段駆け、三段駆けができるという、とんでもない最強ラインが出来上がってしまう。

さらに“中四国”ラインを組むことがある四国勢で、近況が上々の原田研太朗選手(徳島98期)や太田竜馬選手(徳島109期)、松本貴治選手(愛媛111期)辺りも参戦したら何段ロケットになるんだっていう話。もちろん四国だけでラインを組んでもかなり脅威だ。

九州

それらと比べると先行意欲の高い若手不在で6名しか出場していない九州勢の台所事情は厳しいが、中川誠一郎選手(熊本85期)の近況は切れ味抜群。単騎になっても侮れない存在であろう。

いずれにしても3日開催という短期戦でこの素晴らしきメンバーの本気走りを見られるというだけで、ワクワクドキドキが止まらない。7月10日(金)が待ち遠しい限りである。

ガールズケイリンフェスティバル 注目選手

その初日から全3レースの予選が行われるのが『ガールズケイリンフェスティバル2020』である。

総勢21名のガールズ選手による3日間の勝ち上がり戦。こちらも男子同様、自転車トラック競技ナショナルチーム所属の小林優香選手(福岡106期)や太田りゆ選手(埼玉112期)、鈴木奈央選手(静岡110期)が参戦する。

優勝候補は小林優香選手、そして同門の後輩にして最強最大のライバルである児玉碧衣選手(福岡108期)の2人なのは間違いない。東京オリンピック延期がもたらしてくれた、2人のナイター対決に酔いしれたいガールズケイリンファンは数知れないだろう。

ちなみに小林優香選手がこの大会で過去3回優勝(第1回、第2回、第4回大会で優勝)しているのに対して、意外や意外、児玉碧衣選手は1回も優勝していない(準優勝2回)。昨年の女王が初めて夜の女王として輝くのか? はたまた、初代夜の女王が4度戴冠するのか?……いやいや、そこに待ったをかけるガールズ選手はまだまだいる。

5月の広島、6月の大宮、川崎と3連続完全Vを達成している高木真備選手(東京106期)に昨年の夜の女王・石井貴子選手(千葉106期)。5月のいわき平で完全優勝している梅川風子選手(東京112期)もいれば、最近調子を戻してきた佐藤水菜選手(神奈川114期)もいて、2強の牙城を崩す選手が揃いも揃っている。予選から決勝まで見逃せないレースが続くだろう。

サマーナイトフェスティバル、鍵は「追い込み」?

男子も女子も競輪界を代表する面々が揃い、3日間という短い期間で優勝を目指して必死にもがく。この濃厚な真夏の夜の祭典を堪能しようではないか。

最後に、いわき平競輪のバンクの直線は日本で3番目に長いため、基本的には追い込み有利ということだけ覚えておいていただきたい。差し目や裏目は元返しでも抑えておくのが得策か!?

今年のサマーナイトフェスティバルも目が離せない!!

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